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「あはは、これって俺の答え次第でものすごーく重大なことが決まっちゃう気がするなあ」
「ヴィクラムも、俺は一番じゃないって言ってた。ということは周りの人の印象としては、私が好きなのってカイかナーレなの?」
「消去法で考えるとまぁ、そうなるかもね」
ジェイが明言を避けたがっているのが伝わってきた。
「でも一番大事なのはサヴィトリが後悔しないことだと思うよ」
「正直もう今回の計画破綻しかけてて後悔しかないんだけれど」
サヴィトリは眉間にしわが寄るのを抑えられない。
隙を晒すために色にボケた振りをするはずが、そんな余裕などなく、もれなく全員に振りまわされてしまっている。もちろん諸悪の根源は自分自身だ。
「じゃあ次は、同じ轍を踏まないようにすればいいんじゃない?」
ジェイは人差し指でサヴィトリの眉間をぐりぐりと押し伸ばした。
「うっかり流れでカイとお風呂に入ったりしないで、風邪をひかないように体調に気を付けて、ヴィクラムの『瞳』に当てられないように気を強く持って、寝る時はベッドの下まできっちり確認すればいいってこと?」
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