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(仲良いなあ。いつまでやるんだろう)
すっかり蚊帳の外に追いやられたサヴィトリは、ベッドサイドに落ちていた木製の小箱を拾い上げた。おそらくカイラシュが投げたものだ。
上蓋を真上に持ち上げて開くと、中には見覚えのあるターコイズの指輪が納められていた。
サヴィトリはすぐに指輪を左手の中指にはめる。金属の冷たさに一瞬びくっとしたが、すぐに皮膚のようになじんだ。
ふとめまいを覚え、サヴィトリはベッドに横になった。額に手を当てる。まだ熱い。身体は、汗が冷えて少し寒かった。
(カイが来なかったら、どうしてたかな)
鼻先にナーレンダの甘い香りが残っている。
その時その瞬間よりも、後になって思い出した時の方が恥ずかしい。
サヴィトリは身体に毛布を巻き付け、緩く目蓋を閉じた。
ナーレンダとカイラシュは終わりの見えない罵り合いを続けている。
うるさいな、と思っていたものが次第に意味をなさない音へと変わり、やがて聞こえなくなった。
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