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「南野さんに関すること何か知らないか?」
ドンは店長に聞かれた。
「知らないです」
ドンは答えたが、わからないのだ。
「昼休みは終わるから三時の休み時間までに考えておいてくれないか?」店長は言うのだが、ドンは何も思いつかないので困った。
「考えておきます」
答えたがドンは仕事をしなければならないのだ。それから彼は仕事に集中した。
最後に彼女と会ったのはいつだったか思い出そうとしたが、彼はすぐにわからなかった。
「思い出した」ドンは言った。彼は南野と待ち合わせをしていたのだ。
「思い出したのか?」店長に聞かれた。
「まだ待っているかもしれない」
「心当たりはあるのか?」
「オレの家のそばに彼女を待たせています」
「早く行け」
「はい」
「待っていてください」
彼は店長に南野に会いに行くことを許してもらい職場から出た。
公園の道を通って中にある池のそばに展示してある民家に来た。
「南野さん!」
ドンは叫んだ。
「はい」南野はいた。
「いつから待っていたの?」
「おとといから」
「待ち合わせは中止にしたはずだよ」
ドンは言った。
「忘れていた」
「今日会えたからうれしいです」
ドンは顔がほころぶのを感じた。
「仕事しに行かなくちゃ」
「無理しなくていい」ドンは職場に行くのを止めた。
「私疲れたから帰るわ」
「どうして待っていてくれたの?」
「せっかくムダ毛も処理したのに」
「まさか?」
「セクハラよ」
「どういうセクハラ?」
「わからない」
「当たり前だ」
「また会いましょう!」
「君の家まで送るよ」
「お願いします」
二人で並んで歩いた。
彼女の家は公園のそばにあるのだ。
「おとといから待ったの?」
彼女の家に着いた。
「ありがとう」
「しばらく仕事は休むといいよ」ドンは言った。
「店長がどう言うかな?」
「オレから言っておく」
「それじゃあさってに出勤します」
「待っているよ」
「ドン、ありがとう」珍しく南野に礼を言われた。
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