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「どうしましたか?」
「南野さんに関すること何か知らないか?」
「わからないです」
「聞いていないか?」
「何ですか?」
「南野さんはワシとできているのだ」
「わからないです」
「結婚するのだ」
「本当の話しですか?」
「本当の話だ」
店長は言うので、ドンは顔がこわばってしまったのだ。
「君は最近トイレの個室でスマホ使っているみたいだけど何しているの?」
「何もしていません」
「午後三時過ぎとか、午後五時前とかにあやしい行動とるけど、何?」
「知りません」
「ならいいけど」
ドンには秘密があるのだが、それは仕事をしながら彼が、スマホで投稿サイトに投稿していることなのだ。
そんなことが知られたらどうなるだろうか。
彼は南野の話しは店長の妄想かもしれない、と勝手に決めてアイデンティティを保っていたのだが、どうやら本当かもしれない。なぜかドンは笑ってしまった。
南野にふられるのか? ドンは脳内が混線しているのを感じたが、何だろうか。
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