あなたの嫌いな人

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「それならずっと我慢していれば良かったのに……」 「え、沙季、何か言った!?」 「いいえ何も」  沙季は言いながら席を立った。  自分の部屋でゆっくり考えたかった。  今度こそ手紙をいつ下駄箱に入れていつ発見するかを……。  化学の授業で教室移動があり、しかも自分が日直に当たる日はそうそうないのだ。
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