第3話 夫(つま)の脛毛は永久に不滅

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第3話 夫(つま)の脛毛は永久に不滅

「俺は、誰になんと言われようと、翠の脛毛を愛している……!」 「そうですか、旦那さま。しかし翠さまでしたら今朝、サロンの脛毛永久脱毛コースを受けに行かれましたが」 「なん……っ、だと……っ」 家の使用人から衝撃の事実が告げられる。俺は急いで出かける準備をし、そして屋敷を飛び出した。 「翠いいいぃっ!」 俺は今まさにサロンに入ろうとする(つま)を見つけ、その脛に迷わず抱き付いた。 「やめてくれぇっ!俺はお前の脛毛を愛しているんだっ!脛毛の永久脱毛なんて、やめてくれえええぇぇぇっ!」 「……旦那さま」 「み……翠っ」 お願いだ。俺を……俺を捨てないでくれ……っ!こんなに君の脛毛を愛しているんだ! 「……離縁してください」 「何でえええぇっ!?」 最近は不倫相手とはきっぱり縁を切り、翠を愛し、翠の脛毛を愛し、真面目に家族サービスしてるのにいいいいぃっ!
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