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渡瀬ラブリ
数日後、まるで嵐のように美少女がボクの家へ襲来した。
まだ五月だと言うのに夏を思わせるような陽気だ。
なにもしなくても汗ばんできた。
ボクはリビングでソファに寝転び、スマホを手に寛いでいると不意にインターフォンが鳴り響いた。
「ンッ、なんだよ?」
誰かが来る予定はない。
ゆっくりと玄関へ向かい、相手も確かめずドアのカギを開けた。
しかし突然、ドアの向こう側から力いっぱいドアノブを引っ張られた。
「えェ?」なんだ。
「ヤッホー、こんにちは!」
いきなり美少女が威勢よく挨拶をしてきた。
「えェッ?」
見たこともない美少女だ。
金髪のツインテールがよく似合っていた。
まるで戦隊ヒーローのようなボディスーツを身に纒っていた。
目を見張るような巨乳だ。
否が応でもボクの視線はくぎ付けだ。
「あ、はァ……」
ボクは面食らってまともに挨拶すら出来ない。まるで人見知りの子供のようだ。
「今日からご厄介になる。渡瀬ラブリでェす。よろしくゥ」
いきなり美少女がボクに抱きつきハグしてきた。
「え、え、え、えェーーーッ?」
渡瀬ラブリだってェ。
思わずボクは固まって動けない。彼女の柔らかな胸の膨らみがボクの胸板に押しつけられた。
「さァ、結婚しましょ!」
「な、な、な、なんですってェ?」
いきなりプロポーズされてもボクは返答できない。
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