プロローグ

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中学卒業後、俺が入学したのは、名を書けば、誰でも入れる高校。 【刃流学園(はりゅうがくえん)】 世の中で言う落ちこぼれやはみ出し者を集めた高校だ。 今の時代、自由に殴り合いの喧嘩をすれば、すぐに通報されるのが当たり前になった。 だが、俺は知っている。 人を殴れば、自分の拳が痛む。 殴られれば、殴られた場所が痛む。 だからこそ、人の痛みが分かるんだと。 力で捩じ伏せるのは、好きじゃねぇが、殴り殴られて、築ける絆がある。 それが分かるのは、俺には弟が2人居るからだろう。 兄弟喧嘩をする時、殆どが殴り合いだ。 ただし、その時はビルから外に出て急所を外す事が俺達の暗黙のルール。
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