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Culprit
人は恐怖に陥ると、叫ぶことすら出来ない事を知った。
身動きできない箱の中で、動悸がし始め、ダラダラと汗が毛穴から噴き出てきた。
(息苦しい…く、クソ…あの女さえいなけりゃ)
首が締め付けられるようで、息をどう吸っていいのかわからなくなった。どんどん呼吸が荒く速くなる。過呼吸を繰り返す度、頭が朦朧としてくる。
(もう嫌だ嫌だ嫌だ…死ぬ…死ぬ…死ぬ…)
もう酸素も無いんだろう、そう意識を失いながら僕は思っていた。
バタン!
扉が開く音と共に、突き刺す様な光が目を焼いた。
「うわっっ!こんな所に生存者が居るぞ!!救急車!!」
頭が真っ白でパニックになっていたが、どうやら僕は救われたらしい。遠くから微かに救急車のサイレンの音が聞こえたような気がした。
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