EP-2

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「ありがと、瑞月ちゃん!大好きよ」 周りに人がいなかったら抱きつきそうな勢いの凛に、私は焦る。 「ちょっと、凛ちゃん。落ち着こうよ」 「あはは、ごめん。瑞月ちゃんの前だと自分を出せて楽だから、つい」 そう言って凜は照れたように笑う。 「買い物が終わったらさ、パンケーキ食べに行かない?付き合ってくれたお礼にご馳走する」 「わ、嬉しい!行きたい!」 私は笑って頷いた。その時、ウインドウに写る自分たちの姿が目に入る。ワンピース姿の私と背の高い綺麗な男の子――。 周りからはどう見えるんだろう? 特に深い意味もなく、私は凜に言った。 「やっぱり私たちって、カップルみたいに見えるのかな?それとも兄妹?」 「そうねぇ、どちらかと言えば、兄妹じゃない?……もしかして瑞月ちゃん、好きな人でもいたりする?もしその子に見られて誤解でもされたら、やっぱりまずかったわよね。安易に誘っちゃって悪かったって、少し反省……」 申し訳なさそうな顔をする凜に、私は肩をすくめて笑った。 「大丈夫だよ。そういう人はいないから。変な気を遣わなくていいよ」 「だったら、いいんだけど……。そっかぁ、好きな人はいないんだ。それならむしろ、お互いにムシよけになってるっていうことでいいのかしらね?」 そう言って凜はくすりと笑った。
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