EP-18

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「じゃあさ、瑞月」 「なぁに?」 諒が肘をついて半身を起こした。 つられて起き上がろうとした私を、諒は止める。 「もう一回、していい?」 そう訊ねながら、諒は私の胸の先端を指先でもてあそぶ。 「んっ……。でも……。もうそろそろ帰った方がいいんじゃない?」 「だめ?」 言いながら、諒はその指を下腹に向かって下ろしていく。脚の間にそっと触れられて、私はびくりと体を震わせた。 「だって、もう……んんっ」 諒が私の唇を塞ぐ。 「はっ……」 彼の唇が離れた隙に息継ぎをする私を、彼はじっと見た。 瞳の奥に飢えたような揺らめきが見えた気がして、どきりとする。 「何年分ものお前への想いが今日やっと実ったんだ。さっきの一回だけで伝えきれないし、愛しきれないんだよ」 「だからって、ひと晩にそんなにしなくても……」 私はじりじりと諒から体を離そうとしたが、がしっと腕をつかまれた。 「でも、あの夜は一回じゃすまなかったじゃないか。瑞月だってあんなになってさ」 あの夜――。 それを言われて、私はかぁっと頬が熱くなった。確かにあの夜はそうだったけれど、それはお酒のせいもあったと思うし……。 「そう言えばさ、聞きたかったんだけど」 「な、何を?」 「俺を意識し出したきっかけって、何?」
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