EP-25

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諒は腕を組んで考え込む。 「郵便受けに直接入っていたってことは、瑞月のことを当然知っているってことだよな。そして俺たちの関係も知っている……。このことを知っている、あるいは気づいているのは……」 「栞は知ってるけど、他には特にまだ言ってないよ」 「だとすればやっぱり俺関係かな……。入院中にさ、看護師長に瑞月のこと紹介しただろ?あの後結局、病棟のナースたちにも知られたんだよな」 「そうなのね」 諒は苦笑いを浮かべた。 「あえてそうなるように仕向けてたところはあったから、そういう意味では成功したことになるけど。やっぱり、にやにやした顔されるとやりにくいな」 なんと言ってあげればいいか分からず、私も苦笑する。 「そしてその話はきっと病棟だけじゃなく、外来のナースにも伝わっているはず。となると、受付の彼女だって耳にした可能性が高い」 「なるほど……。それなら、私の住所はどうやって?」 「想像だけど……」 諒は前置きをして続ける。 「彼女は整形外来の受付をやっている。退院した後、お前、何度か俺の診察を受けに来ただろ?その時も受付にいたはずだ。お前より少し年上くらいで、細めの銀のフレームの眼鏡の女性。背中辺りまでの長い髪を、後ろで一つにまとめている人だ」 私は宙を見ながら、その時の受付の様子を思い浮かべた。 「……言われてみれば、受付の人、そういう感じだった」 確かに退院後、二、三回診察を受けに行った。脳外科に一度、後は整形で諒の診察を受けた。
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