EP-4

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最後に凛と会ったのは、この前の正月だった。その時には何も言っていなかったから、その後のことなのだろうか。水臭いと思ってしまった。 「私も本当に最近、お兄ちゃん経由でちらっと聞いたばかりだからね。そのうち、瑞月にも話すんじゃないのかな」 「そっか。それなら大人しく連絡待っていようかな」 「うん。そうして。――それでさ、最初の話に戻るんだけど。どうかな?だめ?」 「だめってことはないけど……。私、そんなにすごいものは作れないよ?」 栞の目が一気にぱっと輝いた。 「そんなことないって!絶対に私たちよりも上手だもん。それにさ、瑞月も一人でご飯食べて、寝て、学校に行くだけじゃつまらなくない?おばさんたちだって、私たちと一緒にいるってことが分かれば、きっともっと安心するよ。ずっと、ってわけじゃなくて、少しの間でいいから、それもたまにでいいから、どうかお願いします!」 もしかして、と私は目を瞬かせて栞を見た。 一人暮らしで、私が寂しい思いをしているんじゃないか――。そう思った栞がこういう回りくどい方法で、私を誘ってくれているのだと察した。確かに本音を言えば、一人ぼっちの食事は少し寂しいと感じていた。 栞の気持ちが分かった今、私は首を縦に振る。 「栞たちが迷惑じゃないんだったら、行きたい。お邪魔、してもいい?」 わくわくした顔で栞が言う。 「迷惑だとか邪魔だなんてこと、あるわけないでしょ?ぜひ来て!いつから来る?なんなら、週末はうちに泊まっていってよ。パジャマパーティしよう。二人で、だけどね」
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