EP-5

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この三人で揃うのはとても久しぶりだったから、私は懐かしい気分で胸がいっぱいのまま食事の時間を過ごした。 「うまかったなぁ。ちゃんとニンジン抜いてくれたし」 「出来上がってから、諒ちゃんのニンジン嫌い思い出しちゃって……」 「でも、そのままにしなかったところが、やっぱり瑞月だよな」 「それにしてもさ、久しぶりにまともな食事したよね。瑞月、本当にありがとね」 「本当に、これからもこうやって来てくれるのか?無理しなくていいんだからな」 「でも、こんな美味しい家庭料理を口にしちゃうとさ、ぜひまた、って思う気持ちは止められないよね」 幼馴染たちは満足そうだった。それを見て、私も嬉しくなる。 「私もこうやってみんなと一緒にご飯できて、すごく嬉しい。だから迷惑じゃなければ、本当にまた来てもいい?」 「もちろんだよ!ね?お兄ちゃん」 「なんなら毎日でもいいくらいだ」 「いっそのこと、三人で住めたらいいのにね」 「さすがにそれは無理だろ」 「だよねぇ。おばさんたちが許さない」 久しぶりに聞く滑らかな兄妹のトークに、私はさらに嬉しくなる。 「二人とも変わらないねぇ。なんだかほっとするよ」 「そういう瑞月も変わらないけどね」 にこにこ笑う栞の隣で、諒がぼそっとつぶやく。 「変わってほしいところもあるけどな」 「ん?お兄ちゃん、それ、誰のこと?」 「何でもない、独り言。さて、俺は風呂掃除でもしてくるか」 「あ、よろしく。あたしはこっち、片づける」
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