EP-6

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「大丈夫だよ。メンバーはゼミの子の彼氏関係の人たちで会社員らしいし、その子ももちろん一緒だし。第一、私は数合わせで行くだけだから」 「うぅぅん……」 栞は顔をしかめて唸った。 割と最近、諒からも同じようなことを言われたような気がする。それを思い出して、私は苦笑した。 「私って、そんなにしっかりしていないように見えるかな?」 「うん。少なくとも私にはそう見える」 断言されて私はがっかりした。 栞は頬杖をついて私の顔を覗き込む。 「それって、今週の金曜日だっけ?どこのお店でやるの?場所とか時間とか、私に教えていくのよ?」 「分かったわよ……」 ため息をつく私に、栞もまたため息をつく。 「瑞月はね、どことなく押しに弱そうな感じがあるっていうかさ。だから心配なのよねぇ」 「そんなことないと思うんだけどな。そうだ。合コンに行くってことは、うちの親には絶対に内緒にしておいてよ」 「もちろん、分かってる。だけど、そっかぁ。瑞月、来られないのかぁ」 栞は残念そうな顔をした。 「仕方ないよね。いつまでも瑞月に頼りっきりってわけにもいかないもんね。頑張って何か作ってみるか」 「記憶に残っているうちに、今日練習したのを作ってみたら?すごくおいしくできていたし、たまには自力で頑張ってみるのも大事だよ。好きな人ができた時のためにさ」 私は励ますように栞の肩を叩いた。
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