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アテナたんと赤ちゃん
「ちちうえっ!!ちちがひつようなのですっ!!ちちをくださいっ!!!」
アテナが大慌てででっかい籠をぶらさげて飛んできた(物理)
「どうしたんだ一体?」
アテナはたいていの場合兄を頼ってしまうのでちと寂しくなかったかと言えば嘘になる。たまにはこうして父を必要としてくれるのも良いものじゃ。
「なきやまないのです!!あにうえがとにかくちちがひつようだとおっしゃるのです!!」
……泣き止まない?
何がだ??
そういえばアテナがぶら下げてる籠からぎゃんぎゃん動物のような声がするが……
「……それ、いったいどこで拾って来たんじゃ……??」
「なんかはらっぱにおちてました!!」
……捨て子かよ。色々事情があって育てられない子がいるのは仕方ないけど、せめて孤児院連れてくとか他に方法はなかったのかね?
野原に放置してたら飢えるまでもなく獣や蛇に襲われてすぐ死んでしまいそうだ。
さっきからギャンギャン泣きわめいてるのは腹が減ってるだけなんだろうが。
「たぶん腹が減ってるんだろう。とりあえずヘラに頼んで乳を分けてもらおう」
「ちちとはちちうえのことではないのですか?ははうえにおねがいすればちちをだしてもらえるのですか?」
「……とりあえずヘラんとこにそいつを連れていけ。たぶんいいようにしてくれるから」
「はい!!」
納得したアテナは赤ん坊を連れてヘラのところに去って行った。
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