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やっぱりこの自称神様の言うことは意味が分からない。
神様に「どういう意味?」と聞き返そうとしたその時、入口の方からバタバタと足音が聞こえてきた。
「ああ! ルーチェ様のお告げは本当だった! さぁジェラルド、お助けして差しあげなさい!」
「はっ!」
げっ! まずい、人が来た!
しかも二人も!?
片方は、ふわりとしたブロンドの穏やかそうな男性。歳は30手前くらいだろうか。
もう一人は、青みがかった黒髪の青年だ。こちらはブロンドの男性よりも若く、20代前半に見える。涼し気な濃紺の瞳に、真面目さが滲んでみえた。
てかこの人身長高っ!
180cmを超えているのではないだろうか。房飾りのついた上着に、ブーツをまとったその姿はまるで騎士のようだ。スラリとした長身青年は、これまたスラリとした細身の長剣を腰に下げていた。
……って、剣!?
「ひ、ひえええええ!」
現代日本ではなかなかお目にかかることの無い武器にぎょっとする。
私は思わず後ずさろうとした。
しかし、後ろには忌々しい自称神様の石像がある。
逃げようにも逃げられない。
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