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7・騎士様と二人②
「それでは神子様、お部屋へとご案内いたします」
「はぁ……よろしくお願いします」
こちらです、と先導して歩き始めたジェラルドのすぐ後ろを歩きながら、私は彼の横顔をこっそり盗み見た。
隙のない、キリリとした顔立ちだ。
はっきり言って、イケメン。
まごうことなき、イケメンだ。
どことなく育ちの良さそうな感じもするし、あと神殿騎士って言っていたから多分腕っぷしも強いよね。
しかも、背が高い。めちゃくちゃ高い。
近くで見上げることになったら、確実に私の首が折れる。
私、148cmなんですけど。下手をしたらそこらの小学生より低い。
わー、すごい。この人完璧じゃん。これがスパダリってやつ?
だけど、このジェラルドさんとやら。時折笑いはするものの、どことなく近寄りにくく感じる。
出会って一時間も経っていないから、どうしてもイメージだけになるけど。
私のそんな気持ちなど知らない様子のジェラルドは、不思議そうに私の姿を見ていた。
「神子様は不思議な方ですね。お名前もそうですが、まとわれているお召し物も見たことがありません」
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