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私がどう答えたものか戸惑っていると、ジェラルドはサッと私の足元に跪いた。
まるで最初に会った時のように、私の片手をすくい上げる。
「俺は、あなたがいない世界など考えられません。あなたがいない日々など、露ほども価値がない。あなたのためなら何でもいたします。だからどうか、お供させてください。あなたの一生を俺にください」
「え……ええええ!?」
あなたの一生を俺にください!?!?
この騎士様いきなり何言ってるの!?
プロポーズのようなジェラルドのセリフに、どうしても顔が熱くなってしまう。
「ジ、ジェラルド、違うよ、待って」
大好きな人にそう言って貰えるのは嬉しいのだけど、勘違いさせたままなのは申し訳ない。
本当はもう少し先で伝えるつもりだったが、予定変更せざるを得ないだろう。
「あのね、私……。この世界にずっといるって決めたんだ。だから、その……できたら、こちらこそジェラルドにずっとそばにいて欲しいというか――きゃっ」
私はジェラルドと違って、こういう言葉を口にするのはどうしても気恥ずかしくなってしまう。
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