2・神様殴っていいですか?

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 返してくれるんでしょうね?  自称神様は、私の言いたいことは分かっているとでも言うように、鷹揚(おうよう)に頷いた。 「君の言いたいことはよく分かる。申し訳ない」  なんだか嫌な予感がする。  この自称神様、謝りはするがほかの言葉をなかなか言ってくれない。 「えーと、神様さん? 今すぐ私を元の世界に帰して?」  にっこり。  私は笑顔で尋ねてみる。 「すまない。無理だ」  にっこり。  自称神様、笑顔で切り捨ててきやがった……。 「ど、どうしてくれるのよ!?」  今日から新学期が始まる予定なのだ。  だというのに、初日から早々に遅刻。で済むならまだいい。  無断欠席。下手をしたら長期無断欠席。最悪の場合留年!? 退学……!?  もはや最悪の事態しか考えられない。 「お、落ち着け……!」  詰め寄った私に、自称神様は焦った様子で私の肩にぽんぽんと手を置いた。  落ち着かせたいのだろうが、あいにく無理だ。むしろ逆効果だ。 「これが落ち着いていられますか!」  神様、一発殴らせて。  拳を構えた私に鬼気迫るものを感じたのか、自称神様は慌てて言い募った。  
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