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第６話
時は、５月10日頃であった。
この日、２年生の男子児童が章介のクラスの男子５人から集団で暴行を受けた後、持っていたニンテンドーＤＳを強奪された事件が発生した。
この時、多香子の家に学校から電話がかかって来た。
２年生の男子児童に集団で暴行をしたグループのリーダーが章介だと言うことがあきらかになった。
事件のあと、被害を受けた児童がいるクラスの担任の教師がやって来た。
多香子の母親は、学校の先生に対してひたすらあやまりつづけた。
ことの次第を聞いた多香子は、家から飛び出した。
ところ変わって、章介が通っている小学校の正門の前にて…
多香子は、章介の右腕をゴーインにつかんだ。
「離せよ!!」
「ケーサツに行くわよ!!」
「離せ!!」
「ケーサツに行くから一緒に来なさい!!」
「どうしてケーサツへ行くのだよ!!」
「よその子に暴力をふるったあとおもちゃをドロボーしたからよ!!」
「ぼくはだまされたのだよ!!」
「ふざけるな!!」
(パチーン!!パチーン!!パチーン!!）
思い切りブチ切れた多香子は、章介の顔を平手打ちでたたいた。
「アタシはあんたなんか大キライなのよ!!」
「なんでキライなんだよ!!」
「あんたが弱いものいじめをしたからよ!!」
「いたいいたいいたい!!」
思い切りブチ切れた多香子は、再び強烈な力で章介の腕をひっぱっりながら帰宅した。
ところ変わって、家の２階にある章介が使っている部屋にて…
(ドサドサドサ!!)
押し入れの中から、章介がよその子どもさんたちから強奪したと思われるおもちゃやマンガ本が山のように出た。
それをみた多香子は、よりし烈な怒りをこめながら章介の顔を平手打ちで強烈な力を込めてたたいた。
（パチーン!!パチーン!!パチーン!!パチーン!!）
多香子は、怒った声で章介に言うた。
「章介!!なんでよその子どもさんのものをドロボーしたのよ!?」
「知らないよ!!」
「章介!!」」
「知らないよと言ったら知らない!!」
(ガツーン!!ガツーン!!ガツーン!!)
思い切りブチ切れた多香子は、右足で章介をけとばして倒したあとさらに強烈な力で章介を踏みつけた。
その後、多香子は章介が大事にしていた品物を次々と取り上げた。
「何するのだよ!!」
「ばつとして章介が持っているマンガ本を燃やすのよ!!」
「やめろよ!!」
「よその子のおもちゃを強奪したからばつとして燃やします!!」
怒り心頭になっている章介は、多香子に飛びかかって行った。
しかし、多香子から猛烈な反撃を喰らってボロボロに傷ついた。
思い切りブチ切れた多香子は、章介が大事にしていた品物につづいてヨウスケの夜更かしの原因となっているアニメのＤＶＤソフト50本余りを強奪した後、庭に出た。
その後、ドラム缶に入れて火をつけて燃やした。
その現場を多香子の母親が目撃した。
多香子の母親は、多香子を止めに入った。
しかし、多香子から猛烈な反撃を喰らったので止めることができなかった。
「多香子やめて!!多香子!!」
「アタシは章介とヨウスケがきらいだからやっつけたのよ!!章介とヨウスケなんかいなくなったらいいのよ!!」
多香子の心は、大きく壊れた。
多香子の母親は、震える声で泣いていた。
時は、夕方４時過ぎであった。
ところ変わって、多香子の父親が勤務している職場にて…
多香子の父親は、近くの喫茶店へ行ってお茶をのんでいた。
その後、職場へ帰って来た。
この時であった。
オフィスに従業員さんがひとりもいなかった。
多香子の父親は『勤務時間内なのにどこへ行ったのか…』と不審に思った。
「あれ…どこへ行ったのか？」
そこへ、会計の男性がやって来た。
男性は、多香子の父親に対してやや冷めた声で言うた。
「ああ、小松崎部長…今、帰りましたか…」
「ああ…ちょっと聞くけれど…これは一体どういうわけだ？…従業員さんたちはどこへ行ったのだ？」
「その事で、部長にお話があります…従業員さんたちは部長の態度にブチ切れたので全員帰りました。」
「帰っただと!!」
「部長は、従業員さんたちがどうして途中で帰ったのか…おわかりでしょうか？」
「それはどういうわけだ!!」
「部長!!今日の午前中に１課の女性従業員さんが部長のもとに産休の申請書を出しに来られた時に女性従業員さんに対して強烈な声をあげていましたね…あれはマタハラですよ!!」
「マタハラ!?」
「部長、あんたはこれまでに何度マタハラをしたのか…今一度数えてみたらどうですか？」
「ワシは甘えるなと言うただけだ!!」
「部長、もう私たち従業員たちはカンニンブクロがパンパンになっているのですよ…週が明けたら、地裁にテイソしますので覚悟してくださいね〜」
会計の男性から言われた多香子の父親は、近くにあったかたいもので男性の背中を殴りつけた。
「オドレぶっ殺してやる!!」
「ぐわ!!」
「オドレはワシをぐろうする気か!?従業員のくせに上にさからいやがって!!」
「いたいいたい!!」
多香子の父親にボコボコに殴られた男性は、ボロボロに傷ついた。
その後、多香子の父親はオフィスをめちゃくちゃに荒らした。
そして、ボロボロに傷ついた男性を右足で激しくけとばした。
「ワシのやり方が気に入らないのであればクビだ!!出ていけクソアホンダラ!!」
「すみません〜」
その後、多香子の父親は勝手に職場から出ていった。
この時、多香子の父親が勤務している職場は支店閉鎖の危機におちいった。
その日の夜であった。
ところ変わって、家の居間にて…
居間には両親と多香子と美香子がいた。
家族４人でおだやかに話し合いをしようと思って集まったが、話し合いができなかった。
母親は、ウデを組んでひねている父親に対して怒った。
「あなた!!ひねくれている場合じゃないわよ!!」
「だからどうしろと言うのだ!?」
「あなた!!多香子が章介とヨウスケに強烈な暴力をくわえたのよ!!」
「そんなことは知らない!!」
「あなた!!」
「それじゃあどうしたらいいのだ!?ワシは会社をクビになるおそれが出たのだぞ!!」
「それはあなたが従業員さんたちに対して暴力をふるったからでしょ!!」
「やかましい!!そのような原因を作ったのはおまえだ!!」
「なんで私が悪いのよ!!」
「お前が『もっと稼ぎなさいよ!!』と言うたからだ!!」
「あなた!!」
「ふざけるな!!専業主婦のブンザイでテイシュに歯向かうのか!?」
「あなた!!」
この時、そばにいた美香子が大パニックを起こした。
「やめてよ!!…アタシ…アタシ…何なのよ!!」
頭がサクラン状態におちいった美香子は、周りにあったものを父親に投げつけた。
「美香子やめて!!」
多香子の母親は、美香子にやめてと言うたが止めることができなかった。
美香子は、右足で父親をけとばした。
思い切りブチ切れた多香子は、赤茶色のバッグを持って外ヘ出ていった。
章介とヨウスケは、それから10分後に横浜市の児童相談所の職員たちによって保護されたあと違う場所に移された。
これにより、章介とヨウスケは多香子との母子関係が破綻した。
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