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4回目の告白
「今日も難しい?」
教室で午後の授業を受ける準備をしていると、後ろからサアヤの声が聞こえた。
「うん、ごめんね」
洸がそう謝っている。
本当に困る。
洸たちの会話が自然と耳に入ってくるようになった。
聞き耳を立てているつもりは、全くないのに。
「ノノちゃん、まだ元気にならないの?」
別の女が尋ねる。
ノノというのは確か、洸の飼い犬の名前だ。
病気なのだろうか。
「うん。なかなか良くならなくてね」
「そっかぁ。うちらがお見舞いに行くのもダメぇ?」
「可愛い女の子たちが一斉に来たら、ノノ、びっくりしちゃうよ」
「やだぁ」
黄色い声が飛んでいる。
他の子にも可愛いとか言うんだ、と思った。
洸がそういう人だと知っていたはずなのに、なぜかモヤモヤした。
窓の外では、秋雨が静かに降り始めていた。
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