救世主

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 そんな、感心のような畏怖のような感情(もの)胸中(なか)を巡っていた最中(さなか)―― 「……な、何よいきなり! つーか、あんた誰よ!」  ややあって、大いに慌てた様子で叫ぶ晴香(はるか)さん。まあ、それはそうだろう。よもや、このタイミングに誰か来るなんて想定外だろうし。  すると、叫びを受けた美少年――瀬那(せな)くんは、日だまりの如く柔らかな笑顔で告げた。 「――ああ、悪い、自己紹介が遅れたな。俺は朝川(あさかわ)瀬那――今、そこでポカンとしてる男の恋人だよ、晴香さん?」
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