……うん、これで良い。

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……うん、これで良い。

「――いやー、昨日めっちゃ面白い漫画に巡り合ってな。近いうちにお前に貸すから、是非読んで――」 「……ねえ、瀬那(せな)くん」 「ん、どうした逢糸(あいと)」  翌日、放課後にて。  帰り道、いつもの人懐っこい笑顔で話す瀬那くんの言葉を遮る形で彼の名を呼ぶ。すると、少し首を傾げて尋ねる瀬那くん。そんな彼に、僕はおずおずと口を開いて―― 「……ねえ、瀬那くん。もう、僕には構わないで?」
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