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第1章
「今回は5人もかよ」
「ほんと無惨な姿だね」
顔の原型もわからず、身体はあちらこちらが斬られている
そんな5人の遺体を見て思わず顔を歪める浅葱色の羽織を着た男達
京の治安を守る為に結成された新撰組の隊士達だ
「今回も氷鬼(ひょうき)かな」
髪の毛を高い位置で結っている小柄の男は新撰組8番組組長の藤堂平助
「さぁね。けど、ここまでやるのはよっぽどこの男達に恨みでもあったのかな」
どこか遺体を見て楽しそうにしているのは新撰組一の剣術の持ち主である1番組組長の沖田総司
氷鬼(ひょうき)は京の街人が恐れる人斬りだ
氷鬼に斬られるとこの5人のように、身体には無数の切傷と顔は原型がなくなるほど滅茶苦茶にされる
氷のように冷たい心を持つ鬼のようだ‥と街人達はその人斬りを氷鬼と呼ぶようになった
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