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「堀内が?」
「花奏に迷惑かけないでよ。」
「花奏さん、申し訳ない。あいつに釘さしておくよ。そんな犯罪まがいの取材の仕方をして…本当に申し訳ない。
ただ、これからもマスコミが嗅ぎつけてこういう事がないとは言えない。知らぬ存ぜぬで通して頂けたら有難い。あと、部屋のカーテンは閉めっ放しにしてください。中を探られたらコトなので…」
「分かりました。」
私は電話を切ってすぐに、更に閉まっていたカーテンをの継ぎ目を洗濯ばさみで摘まんで強固なものにした。
「いよいよだな…色々とマスコミが嗅ぎつけ始めてる…」
リョウはそう呟くと、私を後ろから強く抱きしめた。
私の顎の下で両腕をクロスして、右肩に顎を乗せる。
背中にぴったりとリョウくんの温もりを感じて、リョウは今確かに生きていると思えて安心できた。
「花奏にこれからも沢山迷惑かけるけど、ごめん。」
耳元で囁かれるようにそう言われゾクゾクしながら
「大丈夫。リョウくんのことなら私頑張れるよ。」
と言うと、両肩を持ってクルリと反転させられ、切ない目をしたリョウと目が合った。
「どうして、そういう事言うの?」
「え…?」
どういうこと?と思うと同時に激しいキスをされた。
「待って。私、頑張っちゃダメなの?」
「俺のために頑張る花奏が可愛すぎるんだよ。そんな可愛い事言われたら…俺…」
リョウは最後まで言わずに、また私の唇を貪るようにキスをする。
そして、シャツの下から右手が入ってきて素早く下着の後ろのホックが外された。
まただ…そんな勘違いするような事言って…
嘘でも悪い気はしないけど、リョウの気持ちが本当に私に向いていればいいのに…
ぼんやりとそんな事を考えながら、リョウの愛撫に身を委ねた。
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