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「ごめん。」
ダイエットもしたし、もうだらしのない自分には戻らない。と、
そう決めた。
ちゃんと美しくなった、魅力的ななりたい自分になったつもりだった。
11月
また私は絶望した。
お会計を終わらせ、外に出た彼に向かって声をかけた私は
また振られたのだった。
酔っているのか、赤い頬で少し申し訳なさそうに私に笑う。
さっきまで風の強かった外は、もう秋の静けさになっていた。
緊張しているのか少しかばんを握り直すその手、
その手で触れて欲しかった。
完璧なんてなかったのだ。
心はまだまだ何かに期待し、
恋という絶望に胸をえぐられ
そうしてまた
閉店した前のお店に映るあまりにも綺麗な自分の姿に絶望した。
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