お裾分け

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お裾分け

 家で余った棒アイスをお裾分けにお隣さんの幼馴染を尋ねた。ローファーが二つ玄関に並んでる。一つは多分私と同じサイズ。 「こんにちわ」  階段を転がるように幼馴染がおりてきた。 「ちょいワル親父?」  幼馴染の、腹まで外れたシャツのボタンを指摘する。 「あっ」真っ赤になってボタンをはめ直す幼馴染。  それを見て、もういいやってなった。 「帰るわ」 「おいっ」 「おいって名前じゃないんで」  中身が入ったままのアイスの箱を投げつける。走って帰る途中でサンダルが脱げた。  次の日、幼馴染がサンダルの片割れを持ってくる。花束と釣書を持って。 「なにこれ?」 「俺の将来をお裾分け……」  身持ちを固くしてから再トライしてください。
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