0人が本棚に入れています
本棚に追加
お裾分け
家で余った棒アイスをお裾分けにお隣さんの幼馴染を尋ねた。ローファーが二つ玄関に並んでる。一つは多分私と同じサイズ。
「こんにちわ」
階段を転がるように幼馴染がおりてきた。
「ちょいワル親父?」
幼馴染の、腹まで外れたシャツのボタンを指摘する。
「あっ」真っ赤になってボタンをはめ直す幼馴染。
それを見て、もういいやってなった。
「帰るわ」
「おいっ」
「おいって名前じゃないんで」
中身が入ったままのアイスの箱を投げつける。走って帰る途中でサンダルが脱げた。
次の日、幼馴染がサンダルの片割れを持ってくる。花束と釣書を持って。
「なにこれ?」
「俺の将来をお裾分け……」
身持ちを固くしてから再トライしてください。
最初のコメントを投稿しよう!