決意の日

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「さ、洗濯洗濯…と」  知らず知らずに緊張で力の入っていた上体をストレッチでぐんと伸ばしてからゆっくりと立ち上がる。  足元のゴミ箱を元の位置に戻し、ふとテーブルの上に目を向ける。  置き去りにされたまま伸びてブヨブヨになった冷め切った汁なし麺。今までの俺だったら「うぇー…マズそう」なんて言って捨てていたに違いない。  でも、今は違う。  いつかこういうブヨブヨの食べ物(もん)食べさせる時がくるんだよなー…なんて思いながら笑ってる。  洗濯を待つ間に、どうにかこの麺の救済法を見つけないと。  食べ物を無駄にするなんて親としてあり得ないからな。  早く明日になれ。  早く2人に会いたい。 END
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