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未来へ
これは夢だろうか?酔って眠って目が覚めた。
そしたら知らない、それでもなんだか見覚えある様な部屋に一人で居た。
暑いな。
とりあえず冷蔵庫を開けてみると缶ビール。
扇風機を回してタオルを探して寝汗を拭う。
なんせ昨日は飲みすぎた。僕はヒロシに呼び出され、スノーボードに行った。
季節外れの大雪に僕の飲食店に来客は見込めず、それでもなんとか売り上げをと準備していたところ。
ヒロシからの電話。
「今滑りに来てるんだけどさ、一人足りねえなと思って」
「今日日曜スよ、僕店やってますよ」
ヒロシは下手くそだ。それでも頑固っていうか、自信家なのか、僕のアドバイスを否定して、一向に上達しない。一緒に滑ったって、楽しくない。
「もう一人居るんだけどさ。代わるわ」
こういう回りくどいところもイラつく。
「もしもし?」
!!!
「Wさん?あ、今すぐ行くよ。どうせ予約ないし」
Wさんはめちゃめちゃ上手い。それでいて控え目な性格だ。今年は色々あってシーズン中一度しか一緒に滑ってない。
彼は金が無い僕に板やウェアのお下がりをくれたり、一向に上達の気配を見せない僕のトンチンカンな話に黙って付きあって、アドバイスもしてくれた。
おかげでやっと今シーズン上達出来た。
「あ、でも僕、12時までですよ?」
今10時、十分だ。回数券でも買って僕も昼で上がろう。
急いで仕度して10時半には合流。お昼までWさんととにかく滑った。
Wさんを見送るとヒロシと合流。彼は僕らのペースには付いてこれないし、僕らも彼を待たなかった。
重い春雪に息は上がり、足も疲れる。
一旦昼食を、とヒロシとふたり。
もやしがたっぷり乗ったラーメンを食べて、「こんなに食えないね、半分で半額とかならいいのに」と愚痴りながらすするオヤジふたり。
それから午後はヒロシと2人、多少イラつきながらもアドバイスしながら滑ると、改善ポイントは見えてきた。
雨も降り出し荒れたバーン、調子悪くなってきた15時頃、僕は先にあがる事に。
それから温泉入って店に戻るとWさんが待っていた。
プレノワールと平飼いたまごの親子丼を出してヒロシの愚痴、スノーボード談義をしているとそのうちヒロシがやってきた。
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