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あの運命の ″鉢合わせ″ に居合わせた友人は、あれから恋もせずに枯れていく私を心配している。
派遣社員から正社員になったよ、と返す前に、
【イイ男いたらいいね!】
【今度飲みに行こう】
と連打されてきた。
同級生の神城くんがCEOだったことを打とうとしたけど、心美は高校の時の同級生であって、彼のことは知らないのだ。知ってたら凄いニュースなのにな。
【うん。いつでも空いてるよ】
【さみしっ】
【無駄な交遊はしないの】
【だから出会いがないんでしょー】
【求めてない】
三十路になれば、いい年してキュンとしても、それが恋愛に発展しないことはわかっている。
私みたいな地味な女は特に。
こんな感じで、婚約破棄してからは自己否定がますます強くなっていた。
だから。
この時は、想像もしていなかった。
まさか、あの神城くんと仕事以上の繋がり(?)を持ってしまうなんて――
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