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「はぁぁ?!」
それが、浮気の理由だった。
そんな言い訳で、許しを請えると思っていたのかそうでなかったのか、
「最後の女が私じゃダメなら、結婚なんて無理じゃない?」
私が出した結論を、要は否定しなかった。
……で。婚約破棄に至る、と――。
要とは同じ会社だったから、居づらくなって辞め、派遣会社に登録した。
そのあと、彼が後輩の女とどうなったかは、関係者との連絡を絶った私にはわからない。
早いもので、あれから二年が経とうとしていた。
「本日、十三時より見学をさせて頂きます鈴木と申します」
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