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帰するまでの回路
ここまで先が見えているのに
その足を踏み出せずにいる
君の頬を撫でていく風は
その先の誰かの中に行く
去りゆくその手を握っていたら
君はその手と共に足を止めていたかい?
想像できない柔らかい手は
もう触れることはない
丘を登ると見えてくるんだ
君と歩むべきだった帰り道が
夕日と共に見えてくるんだ
君と歩むべきだった帰り道が
教えてほしかったんだ
君の声で
教えてほしかったんだ
君の手で
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