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あーあ。
じゃあきっと、これからは、僕の出番も減っちゃうかなぁ。
いつか、消えてなくなっちゃったりして。
そしたら、この空を眺めることも、この空気を吸うことも、なくなるってことだよなぁ。
さみしいなぁ、それは。それで。
だって、この世界はとてもきれいだから。
でも、それでいい。それでいいんだ。
雨が幸せになってくれれば。だって。
僕は、雨のものだから。
だから僕は、
「いいよ」って、答えた。
そしたら羽根くんは、僕の肩にぎゅっとつかまり、キスしてきたんだ。初めてだったから、口じゃなくて羽根くんのアゴにキスしちゃったんだけど。で、照れ隠しで笑いながら、次はちゃんと口にした。
ごめん、雨。
雨のファーストキス、もらっちゃった。
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