心の支え

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(……あの野郎……) 尚人は河原に対する強い怒りと同時に彼女を守りたい、大事にしたいという想いがこみ上げてきた。 そして花と面と面を向き合って話そうとした。 「花…これだけは言っとく。 花は根暗でもブスでもない…。 俺が図書室にいた時に明るく喋ってくれたじゃないか。 図書室でただ休んでいる俺に邪魔扱いせずにしてくれた事だって、その優しさに俺は嬉しかった。 河原を応援してる時の笑顔だって可愛かった。 花の魅力を分からない奴の事は忘れろ! ずっと好きだった奴なんだから直ぐには難しいと思うけど、花ならきっと大丈夫だから。な。」 「……阿久津君……ごめんね。迷惑かけちゃって。」 「謝るな。花が落ち着くまで、今日はここにいるから。」 「……ありがとう…。」 それから阿久津は花の隣に座って談話し、花は少しずつ気持ちが落ち着いてきた。 そしていつも通りの図書委員の仕事をし、その終わりまでいる尚人だった。 そして終わると一緒に帰って、花は今日のお礼に尚人に何か奢ることを提案した。 「ハァ!?いいよ。当然の事をしただけだよ。」 「駄目!それじゃあ私の気持ちが収まらないわ。」 花にじっと見つめられて限界を感じる尚人に「だったら俺も奢らせろよ。それが条件だ!」 という事で尚人はたこ焼き、花はクレープをお互い奢ってもらい、この時から恋は急接近し始めていた状態で、食べ終わった後に2人は自宅へと戻っていった。 そして尚人は花に侮辱を与えた河原に対しての怒りは収まらず、後に河原が彼女ができたが、友達から情報を得ると違う学校の女子と二股している事を知り、二股の件を知り合いから少しずつ拡散し、修羅場まで発展させたと一時話題となった。 彼女二人に振られ、モテ男の河原が女子の評判は地に落ちた事を知るとニヤッと笑い、『ざまぁ』と思った尚人だった。
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