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初恋
花は同じクラスの河原という同級生に恋していた。
図書室で一緒に過ごしている時だった。
図書室にいる時の俺と花は挨拶程度でしかしていない。
時に図書館を閉じる時に声を掛けられる時だってある。
そんなある日、花に尋ねてみた。
「清水。俺の事、邪魔じゃねーのかよ。」
「え?阿久津君の事?」
「そうだよ。俺はただここに来て、本を読まずに休憩したり、寝てたりしてるから邪魔かと思っていたよ。」と少し気にする尚人だったが、花の答えは違った。
「全然。」と即答。
「はぁ?どうして。」
「阿久津君はいつも周りに友達ばかりに囲まれているけど、偶には一人で休憩したい時だってあるんじゃない?
図書室だって本当は本を読む場所だけど、だからといって強制的に本を読んでっていうのも図書委員としては余り嬉しくないもの。
それに阿久津君は基本静かに過ごしてくれるから邪魔でも無いわよ。逆に邪魔したくないかな?
だから気にしなくて良いよ。」
「……ありがとう。清水。」
「どういたしまして。」と言って、再び図書委員の仕事をする花。
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