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俺の事を邪魔してくれない女…。
ここから俺は、花の事を気になり始めだした。
俺の事を理解してくれてる…。
でも…俺の事を興味は無い状態…。
こんな事は初めてだった。
そう自覚し始めた時に知ってしまった。
花が図書員の仕事をしている時に何度も窓際を見てしまっていた事を。
離れた場所で覗くと、花は校庭のグラウンドの真ん中でやっているサッカー部の練習試合を見ていたのだ。
図書館の窓際からはサッカー部が見やすい位置だった。
まさかサッカー部に好きな人がいるのか?
花が校庭を見る度に覗いていたが、ゴールシュートが決まった時に花が笑顔でガッツポーズをしたのを見てしまった。
そのゴールを決めた相手が河原だったのだ。
その瞬間、激しく嫉妬を覚えてしまった。
河原ではなく、俺に向けて欲しい笑顔だったのだから。
……でも、恋して応援している花の姿も可愛かった。
いつの間にか俺は、花の事を執着していた。
同時に花は、俺の事を興味がない事を実感し、虚しさがこみ上げてしまった。
そして心の痛みを知ってしまった。
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