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「タカ、やめろ!」
「大丈夫、気持ち良くなることだけ考えてろ」
脇腹を撫でられ、体を捩る。くすぐったいのに、ゾクリと微かに身体に熱が籠る。
上半身を這う手から逃れようとすると、耳の裏を舌がゆっくりと這う。熱い吐息と共に耳輪をしゃぶられる。
「んっ、やぁ、んっ」
自分から甘ったるい息が漏れ、慌てて口を塞ぐ。
「へぇ、マサは耳が弱いんだ」
熱の篭った低い声で囁かれ、身体がビクビクと跳ねる。
這っていた手が乳首をかすめ、勝手に背が反った。
「乳首気持ちいいの? 自分でも弄ってる?」
俺は首を横に振る。自分で触ったことなんてない。初めての刺激に戸惑っている。
タカの足が腰に回った。足で拘束される。押さえていた手にも乳首を摘まれた。両方を指を擦り合わすようにクリクリと弄られる。
ヤバい、気持ちいい。こんな事ダメだって分かっているのに、身を任せたくなる。
「マサ、可愛く啼いてよ。気持ちいいんでしょ?」
「やっ、ダメ、んっあっ」
拒否の言葉を口にすると、甘い声が漏れて、また口を押さえた。
「可愛く喘げるじゃん! 手で押さえんなって。俺にオナニー手伝わせてるって思えばハードル低いだろ? セックスしたいけど、それは無理にはしないからさ。一緒に気持ちいい事しよ」
クチュクチュと耳を口に含まれて、水音がダイレクトに響く。耳と乳首を同時に責められて我慢の限界。俺だって童貞なんだ。性的な刺激には弱い。
「マサ、口から手どけて」
耳に歯を立てられた。乳首の先端を人差し指でカリカリと優しく引っかかれる。
気持ち良すぎる。手を離したら、いい子、と興奮したタカの声が耳を刺激した。
「んっ、あっ、タカきもちい、あっん」
「気持ちいいな、俺はオナニーの手伝いしてんだよ? 自分で扱けよ」
ズボンのジッパーを下げ、下着をずらす。ガチガチに勃ち上がり、カウパーで濡れたペニスを握った。
「あっ、やばっ、んっ」
身体はすでに限界まで昂っていて、少し擦っただけで射精してしまった。こんなに気持ちのいいオナニーは初めてだ。
「なぁ、もっと気持ち良くなりたくない?」
「えっ? もっと?」
十分気持ち良すぎたのに、さらに気持ち良くなれるの?
「全身舐めてやるからシャワー行ってこいよ」
耳を執拗に舐めていた舌を思い出して身体が疼いた。熱に浮かされた頭で深く考えずに頷く。気持ち良くなりたい、と。
「シャワーの前にコレ使え」
タカに握らされた浣腸薬で早まったかもしれない、と頭がクリアになった。
腹の中の物全部出してシャワーを浴びていると更に冷静になってきた。あのままなし崩しにヤッてくれたら良かったものの、何で俺はタカに抱かれるための準備を自分でやってるんだ?
1回出してスッキリもしてるし、シャワーも浴びてさっぱりだし、断ってのんびりしよう。
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