お前で我慢する

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「マサ、自分で脱げよ」 「やっ、やっぱりやめよう、な?」 「ヤバッ! 真っ赤になって涙で瞳を潤ませて。その表情たまんない! 誘い方上手いじゃん!」 「誘ってない! やめ」  言葉の途中でタカが上体を倒し、唇を塞がれる。瞠目している間に舌が侵入してきた。我に返って両手で押し除けようとするが、手首を掴まれてシーツに押さえつけられた。顔を逸らすとタカが身体を起こす。  やめる気になったか、とホッとすると、手首を頭上で一纏めにし、片手で押さえつけられた。 「マサ、すっげー物欲しそうな目してんのに何で嫌がってんの? そういうプレイがしたいの?」 「そんな目してない」 「そう? トロンとして唇濡らして、ただでさえ好きな顔なのに、すっげー煽られてる」  空いている手で顎を掴まれ、再び深く口付けられた。上から押さえられているから手はびくともしない。足だけはバタバタと動かして抵抗の意思を見せるが、タカは腰に跨っているから邪魔にすらならないらしい。  舌が擦り合わされ、思わず引っ込めた。舌の裏側、付け根から先端へ舐め上げられる。ゾクゾクとして力が抜けた。  クチュクチュと唾液の絡まる音にカッと熱くなる。合わさった口内で蠢く舌に翻弄された。  タカだって童貞のはずなのに、何で俺ばっかりいいようにされてんの? イメトレするといきなり気持ち良いベロチューできるの?   悔しくて舌を尖らせてタカの舌を舐めた。ビクリと身体が跳ねたのを感じて気分が良くなる。  すぐに絡め取られ、また主導権を握られる。夢中で口内を舐め合った。  お互い息が上がったところで唇が離れていく。舌を繋ぐ銀糸がえっちだった。  タカは手の甲で自分の口を拭う。 「キスってすげー気持ち良いね。マサもやる気になった? 顔もすごくエロくなってる」  同じ顔がエロくなって興奮する意味は分からないが、キスが気持ち良いのは同感。  惚けているうちにTシャツを脱がされて、俺だけ素っ裸にされた。  首筋を舐められ、鼻から息が漏れる。
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