Chap.1

7/26
前へ
/250ページ
次へ
あの授業が終わってからというもの、いやに視線を感じる。 そんな不快感の中、やっと放課後を迎えた。 「アンナ、噂になってるけど」 「なにが?」 雪村のとこに良く来る男。 バスケ部のエースだかなんかやってるらしい。 「ちゃんと考えろよ」 「だから、なにがって聞いてんだけど」 「大崎みたいな人間と噂になんか、なんなって」 「は?」 俺みたいな人間ね。 変な視線を感じてたのは、コレだったのか。 「シグレはダメだけど”自分”ならいいってか?バスケ部キャプテンさん」 「は?神代君には関係ないだろ」 「自分のダチ貶されてんだ、大いに関係あんだけど」 俺は、いつ神代とダチになったんだ? つうか何で俺そっちのけで、話が進んでるんだ?俺は慣れてるから、別に気になんてしてないんだけど。 「アンナは真面目なんだ、お前達みたいのに、関わって欲しくないんだよ」 「お前、雪村サンの何?パパ?ママ?」 何故か、バスケ部キャプテン対神代、となった会話に雪村が机を”バンッ”と手の平で叩き。 「自分の関わる人間は、自分で決める!」 それだけ言って、カバンを持ち教室を出て行った。
/250ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加