Chap.1

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家族3人で笑って話した後に、母が私を見て。 「お姉ちゃん、その男の子と、必要以上に関わらないでね」 念を押すように、言った。 「ん。ご馳走様でした」 居心地の悪さに、逃げるように自分の部屋へ駆け込んだ。 ヤクザ、ヤクザの子、その男の子。 私、大崎って言ったよ?大崎は大崎だよ、ちゃんと名前があって普通の中学生だよ。 私はしっかりなんてしてないし、頭だって良くない…でもね、私は人を見た目や家柄とかで、判断したり噂を鵜呑みになんてしない、そんな人間になりたくない。 たいそうな事を心の中で叫んだって、両親の前では言えなかった。 そんな自分が、ホントは1番キライ。
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