Chap.8

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* 連休明けっていうのは、何でこうもヤル気が出ないんだろう。 年明けは特にだ。 本来なら新年で、心新たに的な感じなんだろうけど、もうすでに布団が恋しい。 あと数時間で定時を迎えるオフィス内は、私と同じ気持ちの人が多いのか、ソワソワしだしている。 普段通りの業務に入っているのは、営業だけだろう。 取引先への挨拶まわりやら、逆に挨拶に来た来客の対応。 そんな営業のサポートをしながら、雑務をする私達、営業事務は、まだそこまで忙しくはない。 定時まで、あと1時間と迫った時刻。 外から戻って来た営業の1人が、勢いよく入ってきて。 「事故ったって!」 オフィスの人間達が、一斉に、その営業に視線を向けた。 年明け早々、誰よ。 私はホワイトボードに視線を移し、車で営業に出てる人間をチェックしながら。 それより、今から対応する総務は、可哀想だな、なんて呑気な事まで思っていた。
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