Chap.8

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でも、次の瞬間。 私の心臓は止まりかけた。 だって、営業が次に出した言葉が。 「Preserve<プリザーブ>の社長が、事故って重体だって!」 え…、待って、今、なんて? 私は就業中にも関わらず、引き出しを開けて、貴重品を入れているミニトートから、スマホを出し、ニュース速報をチェックした。 ウソウソウソウソ! 間違いだって言ってっ。 速報には、”有村 愁。事故に遭い重症”どこのサイトを確認しても、同じ言葉が書かれていた。 お、大崎、連絡っ。 一瞬、表示した大崎の連絡先。 でも、そこに私の指は触れなかった。 今、きっと大崎もバタバタしてるはず、会社の事、サナさんの事。 そんな時に、野次馬みたいに連絡なんかしたら、迷惑に決まってるよね。
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