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静かだった俺の学校生活が突如、騒がしくなった。
「シグレだろ?俺タクマ、神代 匠真」
教室に入って来た男が、俺の席の前に立ち、突如名乗ってきた。
「なんか用?」
「とくにねぇ」
「・・・」
なら何で来た?。俺は呆れて金髪男から視線を外し、再び机に突っ伏そうとした。
けれどサラサラの金髪男は、動く気がないらしい。
金髪男と一緒に入って来た数人の女の中の1人が、雪村の机にケツを乗せた。
それを雪村が迷惑そうな顔で見ていて、俺が声を出そうとしたら。
「お前等、邪魔。俺は男同士の話しをしにきてんの」
「えぇ~、じゃ後で構ってくれる?」
「あー、気が向いたらな」
この男に先を越された。
そして神代は俺から雪村に視線を移動させ
「悪かったな」
一言謝って、すぐに俺に視線を戻し、意味ありげな眼差しを向けてきた。
こいつの洞察力は、鋭いなんてもんじゃないかもしれない。
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