Chap.1

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「遊び人、暴走族のメンバー、不真面目」 「え?」 「だからっ、神代。自分が聞いてきたんでしょ」 「あ、ありがと」 雪村を見ながら礼を言うと、雪村は慌てて俺から視線を、黒板に向けて「どう、いたしまして」と言った 暴走族か… やっぱり俺の家目当てって事か だったら俺も利用させてもらおう、そう思った 「携帯、持ってないの?」 「あぁ」 「不便じゃないの?」 「別に」 そう言ってから、アイツ等の顔が浮かんだ。 今は不便か…シュウは携帯を持ってるから、俺が携帯を持ってれば、いつでもシュウに掛けて、サナと話せるかもな、なんて考えた。 サナ元気かな、泣いてないかな、ちゃんと食ってるかな。 シュウが居るから大丈夫か…なんて思うと、少し胸が苦しくなって背中がスースーした。 良くサナをおぶってたから、背中がサナの温もりを思い出す。 「シーくんの背中は、大きくて温かいねっ」ぴったり俺の背中にくっついて、そう言った直後には爆睡してたっけな。 サナは、どこでもすぐに眠る子だった 入院してる母さんのベッドに入り込んで寝てる事も、よくあった。 「え、なに?」 「あー、思い出し笑い。気持ち悪かった?」 「べっ、別にっ」 サナを思い出した顔のまま雪村を見ると、雪村にすぐに顔を逸らされてしまった。
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