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「あなたとの結婚なんてありえない! 今すぐ森に帰らせて」
「国中に知れ渡っているのに、そんなことできるわけないだろう?」
「いいえっ。ぜーったいに嫌なんだから!」
「ちょ……待たんか!」
「待ちません!」
王子の言葉を無視して、私は部屋から飛び出した。
──信じられない!
本当に、本当に信じられない。
なんで見ず知らずの男といきなり結婚することになっているのよ。
王子様? そんなの知った事か。
私は別にきらびやかな世界になんて興味ない。
大切な人たちに囲まれて、穏やかに暮らせればそれでいいんだもん。
それもこれも……嫉妬深いあの継母のせいだ。
「あんの……くそばばぁーーーーーっ!」
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