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「このままでは三枝グループの皆さんもアンドロイドのみんなも、ずっと悲しいままです。ですのでお二人にはその調査をお願いしたいのです」
スマホの向こうで羽菜さんが頭を下げる。
大手グループの次期総帥が頭を下げる、その意味を理解してない私でもないですし、何より友達からの久しぶりの依頼です。
私には断る理由はありません。
「お」
「分かりました。その依頼受けさせて貰います」
マスター、なんで被せてくるんですか?
というかマスターの方から自発的に言うなんて珍しいじゃないですか、あれだけ嫌がってましたのに。
それはいったんメモリの片隅に閉まってから私も同意する。
「私も受けますよ羽菜さん。アンドロイドの捜査やったりましょう!」
「ありがとうございます、藍野さん、結乃さん」
「それで報酬の方はどうなりますか?」
「一千万で、そのほかに捜査費や情報が必要なら何でも言ってください。可能な限り此方で用立てますので」
大分太っ腹ですね、それだけ今回の事件も本腰を入れて調査したいという事でしょうか。
それにしても前回からの今回で羽菜さんからは五千万も貰ってることになるんですけど、大丈夫なんでしょうか?三枝グループ潰れたりしません?
「ではすぐに資料を送ります、二人ともありがとう」
「えへへ、任せてくださいよ。頑張っちゃいますから」
「まぁ気になっていた件だし、渡りに船だ。何とかして見せますよ」
珍しい、やっぱりマスターも乗り気です。
マスターがアンドロイド大好きなのは知ってますけど、やっぱり内心思うところとかあったんでしょうか?
まぁそれは聴けたら聴く方向で行きましょう。
それから程なくして資料が届き、私達は明日から事件の捜査に向かうのでした。
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