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「いらっしゃいませー、ディアーダへようこそ!三名様でよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
「お席まで案内しますね」
そう言って店員さんに案内された席は四人用の席だった。
僕たち三人で使うにしては一人余るけど、ざっと見渡してみても他に3人で使える席も無い。
お昼を過ぎてなお、このお店はお客さんが多い。
それだけ多くの人に愛されているお店ってことなのかもしれない。
そんな風に店内を観察していると案内してくれた店員さんが申し訳なさそうに声をかけてきた。
「すいませんこの時間はお客さんが多くて、相席を希望される方がいらしたらお構いしてもよろしいでしょうか?」
「伊吹、東雲はどうする?僕は別にいいよ」
「俺もだな、異議なしだ」
「私も、ずっと待たせちゃうのも後味悪いしね」
「ならそれでいいね、相席大丈夫です」
「かしこまりました、それまではメニューが決まりましたらこちらのタッチパネルからご注文ください。ちなみに当店のおススメはグリルハンバーグのセットとなっております」
笑顔で店員さんはおススメを教えてくれるとそのまま奥の方まで引っ込んでいった。
その目を店員さんから二人に向けるとタッチパネルを真剣ににらみながらどれを注文するか悩んでいた。
僕にも見せて欲しい、おススメとは別に何があるのか知りたいんだから。
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