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「この動画が気になって僕たちはここに来たんです、何か分かる事ってありますか?」
「うーん、私には何も分からないですね。アンドロイドには悪魔を見るセンサーとかは搭載されてないので」
「アンドロイド?」
そこまで言われて僕も聞き返した。
アンドロイドはSFやロボット物の作品によく登場するのは知っている。
だけど僕たちの住んでいる場所には存在しなかったし、あくまで創作上の話だと思われていた。
だけど藍野さんはそうなのか?彼女がアンドロイドなのか?
「あ、言い忘れてましたね、私はアンドロイドの逢坂藍野って言うんです」
「マジで?あのアンドロイドってことか?」
「はい、そのアンドロイドです。えーっと、なんてお呼びすればいいでしょうか?」
そう言われて僕たちも自己紹介をしてない事を思い出した。
「僕は禊萩蓮です」
「俺は伊吹翔、よろしくです藍野さん」
「私は東雲宮子です」
「蓮さんに伊吹くんに宮古さんですね、改めてよろしくお願いします」
それぞれ簡単な自己紹介を終えた後で藍野さんも嬉しそうに話を始めた。
「それでですね、未希先街ではアンドロイドはそんなに珍しい存在ではないんです。大型スーパーとか配達員とかそういうところでもアンドロイドは活躍してるんですよ。私もここで働いてたことありましたし」
「アンドロイドが傍にいる街ですか、僕たちの所には居なかったもので」
「そうですか、それならやっぱり気になっちゃいますよね」
「いえその、すみませんでした……」
「良いんですよ、初めての事なら驚くのは当然の事です」
そう言いながら藍野さんはタッチパネルを操作して自分の分の料理を注文し始めた。
それに合わせて僕たちも自分たちの料理を食べ始めた。
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