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やがて各々が頼んだ料理を食べ終え、ドリンクバーで時間を潰していると藍野さんは自分のスマホで例の動画を確認していた。
「死者が蘇る街ですか、私の所ではそう言うのを聞いたことはないですね」
「そうなんですか?」
「はい、私もそこそここの街にいますけどそんな噂を聞いたことはありませんし、なんなんでしょうねこれ」
そうぼやきながら藍野さんはコップに残ったジュースを一気に呷る。
自分の住んでいる町がそう言う言われ方をされて喜ぶ人はいない。
だから少し腹が立っているのかもしれない。
「この動画から何かわかる事って無かったですか?」
「まぁ強いて言うなら、動画の主が通っている学校くらいですかね」
「学校?という事はこの人学生か?」
「ですねー、検索しましょうか?」
藍野さんからの助言は助かる、正直虱潰しに探すよりは心当たりがあるところを言ってもらった方がいい。
軽くうなずくと藍野さんは少しだけ腕を組むと何かを呟き始めた。
「青いスカート、リボンの色は緑、白いシャツと紺のブレザー、組み合わせの件数の該当数を思考領域より検索、発見」
そうして再び顔を上げると藍野さんはその場所を伝えた。
「ありましたね、未希先第一高等学校です。このリボンの色だと三年生ですね」
「三年生?ってことはもう卒業しちまったのか?」
「いえ、未希先第一高校はまだ春休み前です。ここちょっと過去のごたごたとかで時期が調整されちゃったんですかね。例年ならこのくらいだったらしいんですけど」
過去のごたごた、何かがあったという事だろうか。
とはいえ少し困ったな、春休み前なら部外者が簡単に入れるものじゃない。
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